福岡県保健環境研究所
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「水銀に関する水俣条約」について | 環境科学部 廃棄物課 主任技師 平川周作 |
※条約のポイント
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水銀の特徴
水銀は、常温・常圧の環境で液体である唯一の金属です。
揮発性が高く、様々な排出源から環境に排出され、地球上に普遍的に存在します。 他の金属と混ざりやすい性質を利用して、小規模金採掘の精錬や歯の詰め物などに 用いる合金 (アマルガム) として使われてきました。その他にも、水酸化ナトリウム の製造工程、水銀柱血圧計、水銀体温計、蛍光灯、電池など、水銀が利用されている 製品は多々あります。 なお、有機水銀は生物に蓄積しやすい性質があり、食物連鎖の上位にある生物ほど 高い傾向があります。 水銀の利用・排出の状況
先進国では水銀の使用量が減っていますが、途上国では依然として利用されている
状況にあります。
環境中への排出として、揮発性が高いことから、特に大気への排出が問題となって います。国連環境計画 (UNEP) によると、2010年に大気中に排出された水銀の量は、 世界全体で約2,000トンにのぼっています (図2)。 排出源をみると、小規模金採掘、石炭などの化石燃料燃焼の割合が多いことがわかります。 アジア地域からの排出が約半分を占めており、次いでアフリカ、中南米となっています。 最大の排出国は中国で、世界の約3割を占めるといわれています。 |
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