福岡県感染症発生動向調査情報

第4週分(1月24日〜1月30日)

インフルエンザ

第4週の情報では、先週に引き続きインフルエンザの報告が倍増し、減少しつつあった感染性胃腸炎が増加しています。また、保育所、幼稚園、小・中学校等のインフルエンザ様疾患患者報告数は、2月1日に累計で1万人を超えました。

そこで、今週は、インフルエンザについてお話します。

ひと冬に、2回インフルエンザにかかったという話を聞いたことがあると思います。インフルエンザは、たくさんの種類がありますが、日本では主として3種類が流行します。

現在、県内でA香港、Aソ連、B型の3種の型のインフルエンザウイルスが検出されています。学校等の発生などからは主にAソ連型のウイルスが検出されています。

過去2年間、A/香港型が流行しました。そのため、すでにこれまでの流行で免疫保有者数は多くなっており、大きな流行になる可能性は少ないと考えられています。

今年の流行の主流がA/ソ連型となった場合には、この2年間はソ連型の流行がなかったことより各年齢層での免疫保有者は少なく、やや大きい規模の流行になることが予測されます。しかし、過去の例ではA/ソ連型がA/香港型のような大流行を引き起こした例はありません。B型も大規模な流行の中心になったことはありません。これは、各々のウイルスの特徴です。

インフルエンザウイルスは型により異なる抗原性を持つため香港型にかかったあとにソ連型にかかったり、A型にかかったあとにB型にかかることがあります。特に、インフルエンザにかかったあとは体力が落ちています。また、疲れているときや睡眠不足の時など体力が落ちている時は、インフルエンザにかかりやすい状態になっているため不必要に外出するのは避けましょう。もしも、インフルエンザにかかったら早めに医療機関を受診して治療を受け、安静にして休養をとりましょう。休養をとることは自分自身の体を守るだけでなく、他の人にもうつさないという意味でも重要なことです。