福岡県感染症発生動向調査情報

第5週分(1月31日〜2月6日)

花粉症

第5週の感染症発生動向調査情報では、インフルエンザは特に多く、感染性胃腸炎も次に多いが増加の勢いは弱くなっています。

さて、毎年、この季節になると、新聞などでスギの木マークの花粉情報を見かけます。そこで今回は、最近急激に患者が増えている花粉症についてお話しましょう。

花粉症は、スギ、ヒノキ等の花粉が気道や鼻粘膜、気管支粘膜、眼球結膜等に付着し、アレルギー反応によって炎症が起こる疾患で、咳、痰、くしゃみ等の呼吸器症状や流涙等の症状が代表的なものです。このような症状は風邪の症状によく似ており、アレルギーということに気づかないこともあります。

今シーズンのスギ花粉量は「東高西低」と報告されています。東北、関東、東海、近畿地方は昨年より飛散数が多く、四国、中国、九州では昨年より減少する予測がされています。花粉数は、前年夏、特に7月上旬から8月上旬にかけての日射量と降水量に大きな影響を受けるといわれています。日射量が多く、降水量が少ない猛暑になると翌年春の花粉数が増加し、逆に雨の多い冷夏になると減少することになります。

福岡県医師会では、春の花粉の飛散シーズン中(今年は、2月15日〜4月15日)、毎日(日、祭日を除く)、新聞やテレビを通じて花粉情報を県民の皆さんに流す花粉情報システム事業を実施しています。これは、九州各県32か所に設置した花粉検索器で、前日のスギ及びヒノキ花粉の飛散数をカウントし、過去のデータや気象条件をもとに、その日の花粉飛散の予測を行い、毎日11時30分頃情報提供を行うものです。この花粉情報では、昨年の花粉飛散開始時期は2月8日頃でした。今年は、2月10日頃と予想されています。

予防方法には、点眼液等で症状を抑えたり、花粉が飛散する2週間前から抗アレルギー薬を内服する等の方法のほか、花粉が大量に飛ぶ日や時間帯に外出を控えるのも有効です。

福岡県医師会の花粉情報システムを上手に使って、個人レベルでの花粉症予防に是非役立てて下さい。
県医師会のホームページで見ることもできます。 (http://www.fukuoka.med.or.jp/)