福岡県感染症発生動向調査情報

第12週分(3月20日〜3月26日)

予防接種

平成12年第12週の感染症発生動向調査情報では、感染性胃腸炎の報告数が最も多いものの、先々週・先週に比べ減少傾向にあります。

さて今回は、4月からの新年度を控え、予防接種についてお話しします。

一般的に、お母さんから赤ちゃんにプレゼントされた、病気に対する抵抗力は、百日咳や水痘(みずぼうそう)では生後3ヶ月頃までに、麻しん(はしか)や流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)では生後8ヶ月頃までに、自然に失われていきます。従って、これらの時期を過ぎると、赤ちゃん自身で免疫をつくって病気を予防する必要がでてきます。これに大いに役立つのが予防接種です。

現在、予防接種法の対象疾患となっているのは、ポリオ、ジフテリア、百日咳、破傷風、麻しん、風しん、日本脳炎の7疾患(定期接種)で、これに結核予防法によりBCG接種が行われる結核を加えた合計8疾患に対し、法律で決められた予防接種が行われています〔ジフテリア、百日咳、破傷風の3つのワクチンは、DPT(3種混合)ワクチンとして接種されています〕。予防接種にはそれぞれ適した年齢(標準的な接種年齢)があります。乳幼児は発育と共に外出の機会が多くなり、感染症にさらされる危険性が増えますので、表を参考にして、接種を受ける年齢になったら予防接種を受けましょう。

なお、定期の予防接種は市町村が行うことになっており、個人通知や回覧などで、実施時期や場所などをお知らせしています。この通知等は、住民基本台帳及び外国人登録台帳に基づいて行われますので、赤ちゃんが生まれた時や転居した時には必ず届けを出しておきましょう。

また、予防接種は元気な時に接種を受け、病気の感染を予防するものですから、体調のよい時に受けるのが原則です。受ける前には、通知やパンフレットをよく読んだ上で、予診票を正確に記入しましょう。そして、接種当日は母子健康手帳を必ず持参し、接種の記録を残しておくと、どの種類の予防接種をいつ受けたかがわかるので将来便利です。