福岡県感染症発生動向調査情報

第19週分(平成12年5月8日〜5月14日)

突発性発しん

今週は、先週に引き続き水痘と手足口病が増加し、感染性胃腸炎も増加しています。また、突発性発しんも増加しています。

突発性発しんは、主にヒトヘルペスウイルス6型で起こり、4歳以下(とくに生後6か月〜2歳までに多い)の子どもによくみられ、春から秋にかけて流行します。

潜伏期は10日ぐらいで、感染経路は、唾液によって口から口への直接感染と考えられています。

症状としては、突然39℃を越える高熱が出て3〜4日続き、熱が下がってから赤い発疹が胴体から全身に広がり、2〜3日以内に消えます。

発疹には、かゆみがなく、また、発疹のあとに色素沈着が残らないところが、麻しん(はしか)などとの違いです。

その他の症状として、頸や耳の後ろのリンパ節がはれたり、口の中に湿疹が出たり大泉門(乳児の頭の前の方で骨と骨の継ぎ目の柔らかい部分)が膨隆していたり、下痢がみられたりすることがあります。 

一般に予後は良好な病気ですが、合併症として、高熱に伴う熱性けいれんがみられることがあります。

また、まれに脳炎や髄膜炎、劇症肝炎などを起こし重症になることがありますので、3〜4日以上たっても熱が下がらなかったり、食欲が低下してひどく元気がない状態や、脱水症状を起こしている場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。