福岡県感染症発生動向調査情報

第1週分(平成13年1月1日〜1月7日)

うがいと手洗い

今年第1週の感染症発生動向調査情報では、感染性胃腸炎の報告は先週より少なくなっていますが、水痘の報告が増えています。インフルエンザの報告は92件で、昨年の同時期より少なくなっています。

今週は、インフルエンザも含めた感染症の基本的な予防方法であるうがいと手洗いについてお話しします。

まず、うがいですが、これは口の中やのどに付いた病原体(病原のもとになるもの。細菌やウイルスなど)をうがい液によって外に出し、体の中に入ってくる数を減らすために行います。外出後や、かぜをひいている人の看病などで同じ部屋にいた場合などはうがいが必要です。

1回のうがいに必要な水の量は、60mlで(コップの3分の1程度)です。うがい液としては、水道水やぬるま湯またはうがい薬を使います。

まず、口の中の食べかすなどを洗い流すために、うがい液を口に含んで少し強めにうがいをします。2回目と3回目は、上を向いてうがい液がのどまで届くようにうがいをします。このとき、大切なことは15秒ほど時間をかけることです。

うがい薬は使いすぎるとかえって口の中の正常な菌に影響がでるため、一日数回にとどめ、あとは水やぬるま湯などを使いましょう。うがい液は、濃い程よく効くいうものではなく、薬の説明書に従い正しい濃度に薄めて使いましょう。

次に手洗いですが、これは手指に付着した病原体を洗い流すために行います。

通常は、手の表面の汚れを流水で洗い流した後、石けんを使い10秒程度もみ洗いした後、再び流水で洗い流します。

ためた水は、何回も使ううちにその中で病原体などが増えることがあるため適当ではなく、また、手をぬらす程度の洗い方では効果が少ないといわれています。

石けんについては、固形石けんで使ったあとに乾燥していないものでは、細菌が増えていることがあるため、使ったあとによく乾燥させておくか、または液体石けんを使います。洗うときには、最も汚れやすい親指や人差し指、爪の中や指先、洗い残しやすい指の股などに気をつけて洗いましょう。