福岡県感染症発生動向調査情報

第7週分(平成13年2月12日〜2月18日)

予防接種

今年第7週の感染症発生動向調査情報では、インフルエンザの報告は421件で、福岡県においても全国的にも増加しており、これまでよりも一層の予防が大切です。

今週は、予防接種についてお話しします。予防接種は、病気に対する抵抗力(免疫)をつけ、病気にかからない、または、かかっても重症にならないために行われています。

予防接種には、法律によって定められている定期接種及び臨時接種、それ以外の任意接種に分けられます。

現在、予防接種法による、百日咳、ジフテリア、破傷風(この3種類は三種混合ワクチンDPT、二種混合ワクチンDTとして接種)、麻しん、風しん、日本脳炎、ポリオの7種類と、結核予防法によるBCGの計8種類の定期予防接種のワクチンとして定められています。また、それぞれのワクチンごとに接種年齢が決められており、接種年齢外での接種は、これら8種類であっても定期接種には含まれません。

平成6年の予防接種法改正による、接種が対象者及び保護者の「義務(予防接種を受けなければならない)」から「努力義務(予防接種を受けるように努めなければならない)」に変わり、受けなかった場合の罰則などはなくなりました。もともとこれら8種類のワクチンは、それぞれの病気にかかった場合、合併症などが重く生命に危険があったり、障害を残したりする可能性が強いこと、かつ、ワクチンが予防のために有効であることを考慮されて、定期予防接種として定められたものです。そのため定期予防接種は、「受けても受けなくてもどちらでもいい」ものではなく、子どもを病気から守るために「受けるように努めねばならない」ものとされています。

定期の予防接種の場合は、接種費用(一部を住民が負担する場合もある)と、万が一、予防接種によって健康被害が起こった場合の治療費や年金などが公費でまかなわれます。

予防接種は、普段から子どもの様子をよく知っているかかりつけの医療機関で接種する「個別接種」が望ましいとされており、すでに、ほとんどの定期接種が「個別接種」になっているところもありますが、それ以外の市町村でも個別接種に向けて努力をしていることろです。なお、予防接種に関する相談は、各市町村(保健担当課や保健センター)や保健所で受けられますのでご利用下さい。