福岡県感染症発生動向調査情報

第11週分(平成13年3月12日〜3月18日)

予防接種を受ける時の注意

今年第11週の感染症発生動向調査情報では、インフルエンザの報告は1,464件で、報告数が最も多くなっています。続いて感染性胃腸炎、水痘(すいとう)の報告が多くなっています。今週は、予防接種を受ける場合の注意についてお話しします。

予防接種は、病気にかからないように、またかかっても重症化を防ぐために行われるものですが、接種液にもいろいろな種類があり、接種間隔に注意する必要があります。

接種液としては、病原体の力を弱くした生ワクチン、死んだ病原体から作った不活化ワクチン、病原体の毒力をなくしたトキソイドが使われています。

接種にあたり、生ワクチンの接種を受けた場合に次の予防接種は、接種後4週間以上間隔をおき、不活化ワクチンとトキソイドの場合は、接種後1週間以上の間隔をおく必要があります。さらに、ワクチンによってはそれぞれ接種間隔が決められています。

これらについては、市町村が母子手帳の交付時、新生児訪問、乳幼児健康診断などの機会などに説明していますが、ご不明の点やご相談がありましたら、市町村の予防接種担当課や最寄りの保健所におたずね下さい。

市町村の保健センターや医療機関で予防接種を受けた場合、母子手帳などに接種日や接種の場所などの記録が行われますので、予防接種を受ける場合はそれらを見て受けられる時期かどうかを確認しましょう。

予防接種を受ける際に発熱(37.5度以上)がある場合、以前同じ種類の接種液で強いアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こしたことがある場合、重い急性の病気にかかっている場合、麻しんや風しん、ポリオの予防接種では妊娠していることが明らかな場合は予防接種を受けることができません。

また、心臓、腎臓、肝臓の病気や発育障害などの病気を持っている場合、過去にけいれんを起こしたり、免疫が十分働いていない(免疫不全)という診断を受けたことがある場合、前の予防接種で接種2日以内に発熱があったり、全身にしっしんがでるなどアレルギー症状があった場合、接種液の成分(例えば卵やゼラチンなど)でアレルギーが起こるおそれがある場合などは、事前に主治医に相談し接種が受けられるかどうかを確認してから接種を受けることをおすすめします。