福岡県感染症発生動向調査情報

第20週分(平成13年5月14日〜5月20日)

ヘルパンギーナ

今年第20週の感染症発生動向調査情報では、手足口病がさらに増加しており、ヘルパンギーナ、風しんなどが急増しており、注意が必要です。

先週(第19週)の記事中で伝染性紅斑の感染力が強い時期についての記載について、ご意見をいただきましたので、次のように訂正いたします。「伝染性紅斑は、感染後6〜12日の発疹(紅斑)が出る前が最も感染力が強いといわれています。」

今週は、増加している病気の一つであるヘルパンギーナについてお話しします。ヘルパンギーナはウィルス(主にコクサッキーウィルス)によって起こる病気です。夏を中心に流行し、乳幼児に多く見られます。

数日の潜伏期ののち急に熱が出て、口の中やのどに直径1〜2mmの小さな水疱を伴った灰色の湿疹(しっしん)ができます。これは4〜6日続きますが、手足口病と違って、頬の内側や歯ぐきや舌にはできません。1週間程度で治ることが多いのですが、急な発熱のために、熱性けいれんが起こることがあります。熱が出たりするために食欲が低下しますので、脱水にならないように十分水分をとるようにしましょう。

ウィルスは、のどから出された分泌物や便にもたくさん含まれています。また、一旦症状がおさまっても、数週間は便の中にウイルスが出ることがありますので、感染予防のために、うがいをしたり、排便後や調理や食事の前に十分手を洗い感染を防ぎましょう。