福岡県感染症発生動向調査情報

第25週分(平成13年6月18日〜6月24日)

C型肝炎相談窓口

今年第25週の感染症発生動向調査情報では、手足口病の発生が先週よりさらに増加しています。水痘や麻しんの報告は減少しています。

さて、現在、死因の第一位は「がん(悪性新生物)」です。福岡県において1年間に死亡した人の数は、平成11年が39,905人で、このうち「がん」による死亡数は、12,471人で全体の31.2%を占めています。「がん」にも発生する場所によっていろいろな種類がありますが、福岡県では、肺がん、肝がん、胃がんの順に死亡数が多くなっています。

福岡県の特徴としては、肝がんの死亡率が全国でもトップクラスだということです。平成11年には、県内で年間2,057人の方が肝がんで死亡しており、死亡率(人口10万人あたりの死亡数)は、佐賀県に続いて全国ワースト2位という結果でした。現在、この肝がんの原因の約7割以上が、C型肝炎ウイルスの持続感染に起因していると考えられています。

福岡県では、肝がん対策の一貫として、福岡県内の保健所(福岡市、北九州市、大牟田市を除く)において、C型肝炎の相談窓口を、平成13年6月1日から設置しました。相談は無料で、保健所が開庁している平日の午前8時30分から午後5時までは、相談を受付けています。また、相談の結果、血液検査が必要であると思われる人の場合は、C型肝炎抗体検査を有料で受けていただくことができます。料金は、1,620円ですが、予約制(電話で結構です)となっています。保健所によって曜日と時間が異なりますので、詳しいことは最寄りの保健所にお問い合わせください。

また、血液検査(C型肝炎抗体検査)を受けて「陽性」という結果が出た場合は、過去にC型肝炎にかかってすでに治っている場合と、治らずに持続感染している場合の両方が考えられます。もし、C型肝炎抗体検査陽性と言われた場合は、このどちらかを判断するために、詳しい検査を医療機関で受けることをおすすめしています。

ただし、別表のような方はC型肝炎感染の可能性が高いので、かかりつけ医などの医療機関で検査をうけることをおすすめしています。その際、かかりつけ医などがなく、検査が受けられる医療機関についてお知りになりたい場合は、最寄りの保健所までお問い合わせください。