福岡県感染症発生動向調査情報

第15週分(平成14年4月8日〜4月14日)

海外での感染症について

今年第15週の感染症発生動向調査情報では、マイコプラズマ肺炎に若干の増加がみられますが、全体的には落ち着いています。インフルエンザの報告数は各地区で減少していますが、筑豊地区で学年閉鎖がいくつかみられております。うがい・手洗いを励行しましょう。

いよいよ楽しみなゴールデンウィークが始まります。海外旅行を計画している方も多いのではないでしょうか。そこで、今回は海外での感染症とその予防についてお話します。

海外では様々な感染症がありますが、都市やリゾート地の観光程度であれば体調を整えておくだけでも、かなりの病気が予防できます。旅先では、どうしても飲み過ぎ、食べ過ぎ、旅の疲れなどで気付かない間に体の抵抗力が落ちてしまいがちです。このような場合、体に病原体が入ると簡単に病気になってしまいますので注意が必要です。食品や水を通じての感染症はどこでも起こり得ますので特に食べ物には気をつけましょう。

対策としては、生もの、生水、氷などはなるべく口にしないようにしましょう。また、マラリアやデング熱のように、国内にいない昆虫による感染症もありますので、特に熱帯や亜熱帯に出かける時には海外での流行状況に注意し、流行地には入らないようにしましょう。出発の前には、旅行先の感染症情報や保健医療情報を確かめておきましょう。(参考:国立感染症研究所感染症情報センター・旅行医学のページ http://idsc.nih.go.jp/index−j.html)。

海外旅行中に身体の異常があった場合は、帰国時に検疫所で相談しましょう。また、感染後一定期間経たないと発病しない病気もありますので、帰国後症状がでたときには、すぐに医師の診察を受けましょう。診察を受けるときには、滞在した国と期間、虫にさされたかどうか、また食べたものなどについて説明すると診断の役に立ちます。