福岡県感染症発生動向調査情報

第16週分(平成14年4月15日〜4月21日)

インフルエンザについて

今年第16週の感染症発生動向調査情報では、インフルエンザの報告数が再び増加しています。一定点医療機関あたりの報告数は3.1(先週1.9)となっています。地区別では、北九州が4.0(先週2.4)、福岡が1.9(先週1.1)、筑豊が4.6(先週2.8)、筑後が3.8(先週2.8)と各地区で増加しており、注意が必要です。福岡地区を除き、学級閉鎖等もみられております。そこで、今回は冬場にも何度かお話しましたが、再度インフルエンザについてお話します。

インフルエンザは、インフルエンザウィルスによって起こる呼吸器感染症で、ひとに流行を起こすウィルスには、Aソ連型、A香港型とB型があります。最近は1シーズンに複数の型が流行する傾向にあり、1度かかったからといって油断はできません。

インフルエンザの発生は、毎年11月下旬から12月上旬頃に始まり、翌年の1〜3月頃に患者数が増加、4〜5月にかけて減少していくといううパターンを示しますが、夏季に患者さんが発生し、インフルエンザウィルスが分離されることもあります。流行の程度とピークの時期はその年によって異なります。今年の福岡では、1月の下旬にピークがあり、2月中旬〜3月中旬にかけては横ばい状態が続きましたが、3月下旬頃から減少を始めました。ところが、4月中旬なって再び増加がみられ始めました。

インフルエンザを予防するためには、外出後のうがいと手洗いの実行や、睡眠、バランスのとれた食事が大切です。もしインフルエンザにかかったときは、適切な治療はもちろんですが、休養を十分にとることも必要です。できるだけ無理をせず体を休め、睡眠をたっぷりととりましょう。また食事は消化が良く、栄養価の高いものをとりましょう。熱があるときは、水分を多めにとることも忘れないようにしましょう。

インフルエンザは唾液の中にウィルスが含まれており、せきやくしゃみでしぶきが飛び散って周囲にうつります。あまりせきやくしゃみがひどいときは、登校や出勤を避け、自宅でゆっくり休みましょう。