福岡県感染症発生動向調査情報

第6週分(平成16年2月2日〜2月8日)

花粉症

今週第6週の感染症発生動向調査情報では、インフルエンザの報告数が急速に増加しています。県内での一定点医療機関あたりの報告数は33.4(前週24.8)、地区別では、北九州が34.0(前週15.8)、福岡が35.0(前週31.0)、筑豊が34.2(前週24.9)、筑後が28.6(前週23.0)となっています。1週間の定点あたりの報告数がインフルエンザ流行発生警報開始基準値の30を越えました。手洗いやうがいといった基本的予防法はいろいろな感染症予防に有効です。引き続き実施しましょう。

さて、そろそろ今年も花粉症の季節がやってきました。そこで、今週は花粉症についてお話しします。

花粉症は、スギ、ヒノキ等の花粉が気道や鼻粘膜、気管支粘膜、眼球結膜等に付着し、アレルギー反応によって炎症が起こる疾患で、咳、痰、くしゃみ等の呼吸器症状や流涙等の症状が代表的なものです。このような症状は風邪の症状によく似ており、アレルギー反応ということに気づかないこともあります。

予防方法には、点眼液等で症状を抑えたり、花粉が飛散する2週間前から抗アレルギー薬を内服する等の方法のほか、花粉が大量に飛ぶ日や時間帯に外出を控えるのも有効です。

花粉飛散量は、前年夏、特に7月上旬から8月上旬にかけての日射量と降水量に大きな影響を受けるといわれています。日射量が多く、降水量が少ない猛暑になると翌年春の花粉飛散量が増加し、逆に雨の多い冷夏になると減少することになります。今シーズンの花粉飛散量は全国的に過去の平均より少なくなると予測されています。

福岡県医師会では、春の花粉の飛散シーズン中(2月15日〜4月15日)、毎日(日、祭日を除く)、新聞やテレビを通じて花粉情報を県民の皆さんに流す「花粉情報システム事業」を実施しています。これは、九州各県48か所に設置した花粉検索器で、前日のスギ及びヒノキ花粉の飛散数をカウントし、過去のデータや気象条件をもとに、その日の花粉飛散の予測を行い、毎日11時30分頃情報提供を行うものです。昨年の花粉飛散開始時期は2月7日でした。

福岡県医師会の花粉情報システムを上手に使って、個人レベルでの花粉症予防に是非役立てて下さい。

福岡県医師会のホームページ(http://www.fukuoka.med.or.jp/kafun/kafun.htm)で見ることもできます。