福岡県感染症発生動向調査情報

第7週分(平成16年2月9日〜2月15日)

予防接種

今週第7週の感染症発生動向調査情報では、インフルエンザの報告数がやや増加しています。県内での一定点医療機関あたりの報告数は35.3(前週33.7)、地区別では、北九州が40.7(前週34.0)、福岡が33.4(前週35.0)、筑豊が39.6(前週34.8)、筑後が30.3(前週29.9)となっています。手洗いやうがいといった基本的予防法はいろいろな感染症予防に有効です。引き続き実施しましょう。

今週は、予防接種についてお話しします。予防接種は、病気に対する抵抗力(免疫)をつけ、病気にかからない、または、かかっても重症にならないために行われています。

予防接種には、法律によって定められている定期接種及び臨時接種、それ以外の任意接種に分けられます。

現在、予防接種法の一類疾病の対象疾患となっているのは、百日咳、ジフテリア、破傷風(この3種類は三種混合ワクチンDPT、二種混合ワクチンDTとして接種)、ポリオ、麻しん、風しん、日本脳炎の7疾患で、これに結核予防法によりBCG接種が行われています。また、それぞれの予防接種ごとに接種年齢が決められており、接種年齢外での接種は、これら8種類であっても定期接種には含まれません。

予防接種にはそれぞれ適した年齢(標準的な接種年齢)があります。特に、麻しんの予防接種については、標準的な接種年齢が12〜15ヶ月(以前は12〜24ヶ月)と短縮され、1歳になったらまず麻しんの予防接種を受けるように勧めています。

もともとこれら8種類の予防接種は、それぞれの病気にかかった場合、合併症などが重く生命に危険があったり、障害を残したりする可能性が強いこと、かつ、予防接種が予防のために有効であることを考慮されて、定期予防接種として定められたものです。そのため、「受けても受けなくてもどちらでもいい」ものではなく、子どもを病気から守るために「受けるように努めねばならない」ものとされています。

予防接種は体調のよい時に受けるのが原則です。接種に連れていく予定をしていても、体調が悪いと思ったら、やめる勇気をもちましょう。

また、予診表は子どもを診て接種してくださるお医者さんへの大切な情報です。責任をもって記入しましょう。

平成16年3月1日(月)から3月7日(日)までの1週間、一類疾病の予防接種の接種率向上を図ることを目的として、日本医師会と日本小児医会の主催で「子ども予防接種週間」が実施されます。一部の医療機関では3月6日(土)、7日(日)に予防接種の実施をします。実施医療機関等の情報については、最寄りの医療機関へお問い合わせ下さい。