福岡県感染症発生動向調査情報 |
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第16週分(平成16年4月12日〜4月18日) |
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動物由来感染症その2 狂犬病 |
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今週第16週の感染症発生動向調査情報では、ウイルス性の胃腸炎、咽頭炎が増加しています。風しんは、引き続き福岡地区で多いですが、その他の地区でも報告があります。先天性風しん症候群発生予防のためにも、風しんの予防接種が勧められています。 今週は、動物由来感染症シリーズの2回目として、狂犬病についてお話ししたいと思います。 狂犬病は、1957年(昭和32年)以降、国内での発生はありません。ただし、アジア、アメリカ、ヨーロッパなどの海外では、今でも発生しています。狂犬病というだけあって、犬が人への感染源となるケースが多いのですが、地域によっては、犬以外にもネコ、アライグマ、キツネ、スカンク、コウモリなどが狂犬病になることがあり、人への感染源となっています。それら感染した動物に噛まれると、その部位から、だ液に含まれる狂犬病ウイルスが体の中に入り、感染します。人から人への感染は通常ありません。 平均30日間(長い場合は、1、2年のこともあります)の潜伏期間のあとに発病します。初期には発熱や咬まれた部位にかゆみが出たりして、その後、数日で、不安感や興奮、錯乱などが起き、最後は、呼吸麻痺で死に至ります。発病してしまうとほぼ100%が死亡します。狂犬病の予防のために、次のことに注意しましょう。 1.海外渡航時 2.犬の予防接種 |