福岡県感染症発生動向調査情報

平成19年第19週分(平成19年5月7日〜平成19年5月13日)

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)

国民健康・栄養調査(平成17年調査)の結果が、発表されました。そこで、今回は、最近話題になっているメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に関する部分についてお話しします。

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、腹部肥満(内臓脂肪が蓄積した状態)を共通の要因として、高血糖、脂質異常、高血圧を呈する病態のことです。

日本におけるメタボリックシンドロームの診断基準としては、腹囲(立位で、軽く息をはいた状態で、臍(へそ)のレベルで測定)が、男性85cm以上、女性90cm以上であり、次の3項目、(1)高中性脂肪血症(または低HDLコレステロール血症)、(2)高血圧、(3)空腹時高血糖のうち、2項目以上当てはまるものとされています。

先の調査結果によると、メタボリックシンドロームが強く疑われる者の割合は、40歳から74歳では、男性の4人に1人、女性の10人に1人でした。

一方、子どもの体型については、特に男児で、肥満の割合が過去と比べて増加傾向にあり、将来のメタボリックシンドロームが懸念される結果も出ています。

メタボリックシンドロームの予防及び改善のためには、40歳以上からだけではなく、子どもの頃から、適切な食事量、正しい栄養バランスといった食生活の改善、日常での運動習慣の増加、適度な運動の継続といった運動習慣の徹底等の生活習慣の改善が大切です。

気になる方は、健康診断の受診をお勧めするとともに、日頃から、腹囲または体重を測定しましょう。そして、食事、運動習慣の改善について、できることから、始めてみましょう。

その他、詳細情報は、福岡県感染症情報(http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/~idsc_fukuoka/)として、情報提供していますので、ご活用ください。