インフルエンザの感染予防策について

 

1.インフルエンザはどうやってうつるの?

インフルエンザの感染経路は飛沫(ひまつ)感染と接触感染があります。飛沫感染

は、感染した人が咳をすることで飛んだ、飛沫に含まれるウイルスを、別の人が口や
鼻から吸い込んでしまい、ウイルスが体内に入り込むことです。また、感染した人が

咳を手で押さえた後や、鼻水を手でぬぐった後に、ドアノブ、スイッチなどに触れると、

その触れた場所にウイルスを含んだ飛沫が付着することがあります。その場所に別

の人が手で触れ、さらにその手で鼻、口に再び触れることにより、粘膜などを通じて

ウイルスが体内に入り感染します。これを接触感染といいます。

 

 

 

2.インフルエンザを予防するためにはどうすればいいの?

【インフルエンザにかからないために】

1)     手洗いの実施

手洗いは手指など体に付着したインフルエンザウイルスを物理的に除去するた

めに有効な方法であり、インフルエンザに限らず感染予防の基本です。また、外出

後の手洗い、うがいは一般的な感染症の予防のためにもおすすめします。

 

2) 流行前のワクチン接種

インフルエンザワクチンは、かかった場合の重症化防止に有効と報告されており、

わが国でも年々ワクチン接種をする方が増加しています。

 

3) 適度な湿度の保持

空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりや

すくなります。特に乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、適切な湿度(50

60%)を保つことも効果的です。

 

4) 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取

体の抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろか

ら心がけましょう。

 

5) 人混みや繁華街への外出を控える

インフルエンザが流行してきたら、特にご高齢の方や基礎疾患のある方、疲労気

味、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。やむを得ず外出をし

て人混みに入る可能性がある場合には、ある程度の飛沫等を防ぐことができる不織

布(ふしょくふ)製マスクを着用することはひとつの防御策と考えられます。ただし、人

混みに入る時間は極力短時間にしましょう。

*不織布製マスクとは

不織布とは「織っていない布」という意味です。繊維あるいは糸等を織ったりせず、

熱や化学的な作用によって接着させて布にしたもので、さまざまな用途で用いられて

います。市販されている家庭用マスクの約97%が不織布製マスクです。


 

【インフルエンザを広げないために】

1) 咳エチケットの実施

 周囲の人に感染を広げるのを防ぐため、咳エチケットを日ごろから実施しましょう。

咳エチケットとは、「咳やくしゃみをするときは、飛沫に病原体を含んでいるかもしれな

いので、気をつけましょう」ということです。

  ・せきやくしゃみをするときは他の人から顔をそらせましょう。

  ・せきやくしゃみをするときはティッシュなどで口と鼻を覆いましょう。

  ・せき、くしゃみが出ている間はマスクを着用しましょう。

 

2) インフルエンザにかかったときに気をつけること

 「他の人にうつさない」ことが大事です。

同居する他の家族、特に重症になりやすいお年寄りなどにはなるべく接触しないよう

に心がけ、できるだけ他の家族と離れ静養しましょう。

  感染予防のため、部屋の換気を心がけましょう

  咳がでるときは、患者さんはマスクをつけましょう

  家族が患者さんと接するときには念のためマスクを着用し、お世話の後は、こま

めに手を洗いましょう。

  熱が下がった後も、2日程度は他の人にうつす可能性があります、熱が下がっ

て症状が治まっても、2日ほど学校にいかないようにし、自宅療養することが望

ましいでしょう。

 

(参考資料)

・厚生労働省結核感染症課作成リーフレット

 「インフルエンザ一問一答 みんなで知って、みんなで注意!」

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/dl/leaflet20110208_01.pdf

・厚生労働省HP 「インフルエンザQ&A」

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html