福岡県保健環境研究所
Fukuoka Institute of Health and Environmental Sciences
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  大気汚染測定車[愛称:あおぞら号]が新しくなりました 環境科学部 大気課

はじめに

 福岡県では大気汚染防止対策として、廃棄物焼却施設などへ立ち入りし、煙突から出る煙(排出ガス)に含まれるばいじん(粒子状の物質)や水銀などの大気汚染物質の排出濃度が基準を超えていないか検査しています。
 検査は、様々な機器、器材を積み込んだ「あおぞら号」と呼ばれる大気汚染測定車で施設へ行きます。そこで、特殊な検査機器を使って排出ガスに含まれる試料(ばいじんなど)を採取し、研究所で分析します。
 この検査を機動的かつ効率よく実施するために、福岡県は令和2(2020)年、新たな「あおぞら号」を導入しました。また、持ち運びができるよう軽量化された検査機器も購入しましたので紹介します。

1.大気測定車[愛称:あおぞら号]

 検査専用のマイクロバスです。多くの検査機器や器材を運ぶためにマイクロバスを改造し、通常は座席がある後部スペースに棚を置いて、機器、器材を載せています。

大気測定車あおぞら号  エコトン
 車体の側面には、福岡県マスコットキャラクターの「エコトン」をデザインしています。このエコトンは二酸化炭素を減らす「減CO2(げんこつ)」ポーズをしています。

2.オートダストサンプラ

 煙突から出る煙(排出ガス)を採取する装置です。ばいじんは、煙突の中を流れる排出ガスと同じスピードで採取しなければならないため、排出ガスのスピードを計測するのと同時に、そのスピードで煙(排出ガス)を採取しています。
オートダストサンプラ 

3.マルチガスモニター

 煙突の中を通る排出ガス中の物質をリアルタイムで測定する機器です。窒素酸化物、酸素、一酸化窒素、二酸化炭素を同時に測定することができます。
マルチガスモニター
<施設で検査している様子>
施設で検査している様子

おわりに

 福岡県は、毎年県政モニターアンケートを実施しています。ここ数年、「身の回りの環境について、不安や不満足と感じる」ことの回答として「空気や空が汚染されていること」が上位に挙げられています。実際には、大気汚染物質の環境基準達成率は改善されてきており、特に一時期社会問題となった微小粒子状物質(PM2.5)もほぼ環境基準を達成しています。

 これからも今回購入したあおぞら号や機器を使って大気汚染防止に努め、きれいな空気が守られた、健康で心地よく暮らせる福岡県を目指します。



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