福岡県感染症発生動向調査情報

平成18年第18週分(平成18年5月1日から平成18年5月7日)

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)

今回は、感染症ではありませんが、最近話題になっているメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)についてお話しします。

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、腹部肥満(内臓脂肪が蓄積した状態)を共通の要因として、高血糖、脂質異常、高血圧を呈する病態のことです。

実際、肥満の方の多くが、糖尿病、高血圧症、高脂血症などの複数の危険因子をもっていることや、これらの危険因子が2つ、3つと重なるほど、心疾患、脳血管疾患を発症する危険が増えることが、指摘されています。

日本におけるメタボリックシンドロームの診断基準としては、腹囲(立位で、軽く息をはいた状態で、臍(へそ)のレベルで測定)が、男性85cm以上、女性90cm以上であり、次の3項目、(1)高中性脂肪血症(または低HDLコレステロール血症)、(2)高血圧、(3)空腹時高血糖のうち、2項目以上当てはまるものとされています。

最近、国が発表した調査結果によると、メタボリックシンドロームが強く疑われる者の割合は、40歳以上では、男性の4人に1人、女性の10人に1人でした。また、その予備群まで含めると40歳以上では、男性の2人に1人、女性の5人に1人となります。

メタボリックシンドロームの予防及び改善のためには、適切な食事量、正しい栄養バランスといった食生活の改善、日常での運動習慣の増加、適度な運動の継続といった運動習慣の徹底、禁煙等の生活習慣の改善が大切です。


その他、詳細情報は、福岡県感染症情報(http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/~idsc_fukuoka/)として、情報提供していますので、ご活用ください。