Fukuoka Institute of Health and Environmental Sciences
福岡県保健環境研究所
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ダニ類が媒介する感染症
 わが国では、ツツガムシ病、日本紅斑熱、最近新たに見つかった重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome:SFTS)などがダニ類によって媒介される感染症として知られています。これらの感染症は、リケッチアと呼ばれている細菌やSFTSウイルスなどの病原性微生物を持っているダニ類に咬まれることで感染します。ツツガムシ病や日本紅斑熱は、福岡県内でも少数ですが患者が発生しています。
 このような感染症を媒介するダニ類は、主に野山や草地で生息していて、普段は野ネズミ、イノシシ、シカなどの野生動物から吸血しています。1年中生息していますが、春から秋にかけて活発に行動しています。そのため、患者も春から秋に発生しています。
 初期症状は、発熱、倦怠感、食欲不振などで、リケッチアに感染した場合は発疹、SFTSウイルスに感染した場合は皮下出血、血便などの出血がみられます。もし、気になる症状が出て医療機関を受診した場合は、医師に野外で活動したことを伝えてください。現在、リケッチアには有効な抗生物質がありますが、SFTSウイルスには有効な治療薬やワクチンがないために、症状に応じた対症療法となります。
 これらの感染症にかからないためには、ダニ類に咬まれないことが一番です。山歩きなどの野外活動をするときには、長袖長ズボンを着用し、ズボンの裾などに虫除けスプレーをかけておくといいでしょう。また、野外から帰宅したらすぐに入浴しダニ類が付着していないか確かめる等を行うと良いでしょう。それでもダニ類に咬まれたら、無理矢理ダニ類を取ろうとせずに皮膚科で取り除いてもらうようにしましょう。
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