福岡県保健環境研究所
Fukuoka Institute of Health and Environmental Sciences
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感染症
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ウイルス感染症
 感染症とは、病原微生物(細菌、ウイルス、リケッチア等)が、ヒトまたは動物の体内に侵入し、増殖することによって引き起こす様々な疾患のことを言います。その病原微生物の種類により、細菌が原因となるものは細菌感染症、ウイルスが原因となるものはウイルス感染症、リケッチアによるものをリケッチア症と言います。
 感染症を起こすウイルスには大変多くの種類があり、また、新しい病原ウイルスも見つかっています。これらのウイルスの大きな分類の方法としては、その感染症の患者さんが呈する主な症状や、症状が現れる部位で分類する方法があります。呼吸器症状を主に起こす呼吸器ウイルス、胃腸炎を主に起こす下痢症ウイルス、出血熱を起こす出血熱ウイルス(エボラウイルス等)、脳炎を起こす脳炎ウイルス(日本脳炎ウイルス等)などです。
 一方、感染症の大きな分類方法としては、感染経路による分類があります。主な感染経路には、空気感染、飛沫感染、接触感染、性行為感染、経口感染などがありますが、ダニ類や蚊などの吸血性昆虫に咬まれることにより感染するものもあります。ダニ類が媒介する感染症には、最近国内での感染が確認されたウイルス性の重症熱性血小板減少症候群や、ツツガムシ病などのリケッチア症があり、蚊が媒介するウイルス感染症には、日本脳炎、デング熱などがあります。
 「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」においては、公衆衛生上の重要性をもとに感染症が一類から五類までに分類されています。そのうちウイルス感染症では、最も重要である一類感染症には、エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、マールブルグ病、ラッサ熱が含まれ、二類感染症には、急性灰白髄炎、重症急性呼吸器呼吸器症候群(病原体がコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限る)が含まれます。